コアアップデート2023年8月「クリニック系のサイトの順位が大きく下落」

2023年8月23日、Googleはウェブ検索エンジンのグーグルコアアップデート(コアアルゴリズムアップデート)の情報を公開しました。

この最新のコアアップデートは、約5ヶ月ぶりのものであり、2023年に入ってから2度目の大規模なアップデートとなります。

本日、2023 年 8 月のコア アップデートをリリースしました。展開が完了したら、ランキングのリリース履歴ページを更新します。

https://status.search.google.com/products/rGHU1u87FJnkP6W2GwMi/history

ウェブ検索エンジンのアルゴリズムやランキングに影響を及ぼす可能性があるため、注意深く変化をモニタリングすることが重要です。

現にウェブサイトの表示順位や検索結果に変動が見受けられたので紹介していきます。

クリニック系のサイトに大きな順位変動が見られた

アップデートがあった8月25日には、運営代行しているクリニック系のAサイト(YMYL領域)に大きな順位変動がありました。

上記の画像を見ても分かるように、ヤフー、グーグル、ビングの3つの検索エンジンの検索順位が全体的に大きく下落しています。

石神

青の矢印が下落した数字になりますが、青だらけですね…

検索キーワードはロングレンジ系の複合キーワードで、これまでは安定した検索順位を保っていました。

石神

上記サイトは今回の様に全体的に検索順位が下落したことが無かったですが、アップデートで順位変動してしまいました。

因みにAサイトはコアアップデート前から「地域名+業種」でMEOで1位~3位を取れていました。MEOに関しては順位は保ったままで変動は見受けられませんでした。

保有するYMYL領域以外のサイトはあまり変動は見受けられなかった

筆者が運営しているYMYL領域以外のサイトに関しては、大きな順位変動は見られませんでした。

以上の事から今回のアップデートでもYMYL領域のサイトが特に大きな順位の入れ替わりがあったのではないかと思います。

コアアップデートで順位が伸びたサイトの特徴

  • ポータルサイトや医療情報サイト
  • タイトルに対して答えを序盤で述べているサイト

今回のアップデートでは医療従事者が運営するサイトではなく、医療情報のサービスサイトやタイトルに対して答えを直ぐに述べているサイトが順位を伸ばしているように思いました。

ポータルサイトや医療情報サービスサイト

下記表は運営代行しているAサイトのグーグル検索エンジンでの「地域名+業種」の順位変動になります。

日付地域名+業種A地域名+業種B
8/245位2位
8/259位5位
8/269位6位
8/279位5位
8/289位6位

クリニック系のAサイトは「地域名+業種」で順位を落とす結果となりました。

どのサイトと順位が入れ替わっているか見てみると、2023年8月23日のグーグルコアアップデート後には、ポータルサイト・キュレーションサイト・比較ランキングサイト系が上位表示(入れ替わる)していることが分かりました。

石神

閉院した店舗情報の更新を怠っているようなポータルサイトも順位を伸ばしていました。

Aサイトのアクセス数の変動もチェックしてみました。

アクセス数ユーザー数
8月1日197147
8月2日198143
8月3日171137
8月4日188118
8月5日159106
8月6日156127
8月7日135118
8月8日145120
8月9日173128
8月10日167131
8月11日140122
8月12日128110
8月13日149122
8月14日287238
8月15日211177
8月16日213158
8月17日192152
8月18日189163
8月19日177157
8月20日222174
8月21日230202
8月22日213182
8月23日224190
8月24日221183
8月25日227157
8月26日154130
8月27日147127
8月28日197155
8月29日209166

8月の順位変動前のアクセス数・ユーザー数の平均値と変動後の平均値はどのぐらい差が出たのか計算してみました。

アクセス数平均ユーザー数平均
8月1日~24日186150
8月25日~29日186147

平均ユーザー数がやや落ちたものの、アクセス数のアベレージに差はありませんでした。

タイトルに対して結論や答えを序盤で述べているサイト

キーワードに対して序盤で結論や答えを言及しているサイトが順位を伸ばしています。

長文SEOは知りたい情報が記事内のどこにあるのか分かりにくいため、ユーザーエクスペリエンス的に言えばデメリットです。しかしグーグル視点で見れば網羅性のある記事はSEO対策で効果を発揮してきました。

結論や答えを冒頭に記載しているサイトの順位が伸びている理由の1つには、SGEの導入が大きく関連しているのではないでしょうか。

SGEは、「Google Search Generative Experience」の頭字語であり、Googleの検索エンジン結果に自動生成AIによるコンテンツを統合する機能を指します。

コアアップデートで順位が下がったクリニック系のサイトの特徴

  • SEO集客に特化させ過ぎて網羅性の高いコンテンツが多いサイト
  • 権威性の無いサイト

網羅性の高いコンテンツが多いサイト

先述でも述べた通り、結論や答えを序盤で述べているサイトが順位を伸ばしている傾向ですが、一方で長文SEO対策したコンテンツを多く保有しているサイトは順位を落とす傾向が見受けられます。

権威性の無いサイト

医療従事者が運営するサイト内にコラム記事があった場合、「○○院長 監修・執筆」のような記載が含まれていないサイトは順位を落としているのではないかと思います。

YMYL領域のサイトを運営するならEEAT対応したコンテンツを作成することが重要だと言えます。

今後数日間は順位変動を追っていき、追記していきたいと思います。

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