Step By Work

大阪のホームページ制作会社

クリック率や滞在時間を自演で伸ばすことは有効なSEO対策か?

Date: 2023.11.23
Update: 2023.12.02

執筆・監修

上杉 洋 Hiroshi Uesugi

1991年生まれ。 株式会社ステップバイワーク代表。 2013年に株式会社n.uを設立。 2015年にStep by workとして独立。 2021年株式会社ステップバイワークとして法人化。 HP制作/SEO対策/コンテンツ制作/動画制作/YouTube運用/写真撮/WordPressを全て一人でやります。

滞在時間・直帰率・離脱率・クリック率などのユーザー行動がどのような数値になっていればSEO対策で有利なのかを考えてみました。

結論これらのデータは複雑に関係しており、検索クエリや計測できない範囲の行動次第で良し悪しが変わってしまうので一概には言えません。

したがって人為的にクリック率や滞在時間を伸ばそうとする行為は効果はなく、ユーザーが興味のあるコンテンツを作ることに力を注いだほうがよさそうです。

2023年11月13日にGoogle検索の中の人「ホームページを見たユーザーがどのような行動をしたか」を検索結果の順位を決定する要因として使用しているということを話していました。
参考

上杉

この話から改めてユーザーの行動が検索結果にどのような影響を与えるか考えてみました

そもそもユーザー行動は検索順位に関係ない?

ユーザーの行動が検索順位に影響するかどうかは昔から様々な意見がありました。

なぜかというと、グーグルはユーザーがどのように行動したかということは検索ランキングの要因として使用していないと説明していたからです。

上杉

でも普通に考えたら滞在時間や離脱率などの行動もランキング要因にしたほうが正確な順位になると思いませんか?

例えば同じGoogleが提供しているYouTube、そしてTwitterやTiktokなどほとんどのSNSでは、

  • どれくらい動画が見られたか
  • コメントされたか
  • 高評価されたか

といったユーザーの行動を重要なランキング要因として使用しています。

また2016年の時点では以下のような記事があります。

「検索結果のクリックやページ閲覧行動データが直接ランキングに影響する」という話題に関しては、国内外のSEOカンファレンスなどで専門家が発言してはグーグルが否定するということが、たびたび繰り返されています。

~中略~

結論から言うと、ユーザー行動は検索ランキング決定に使われているとJADEでは考えています。

https://webtan.impress.co.jp/e/2020/12/03/37902

つまり、昔からGoogle自体はユーザー行動をランキング要因として使っていないとやんわり否定しつつも、ランキングデータを見ていると明らかに影響がある!というような状態であったわけですね。

そこで最近brightonSEO US カンファレンスにおいてユーザー行動がランキングに影響するという話があったため、具体的にどのような形でランキング要因として使用されているのかを推測していきたいと思います。

検索順位に影響してそうなユーザー行動指標

滞在時間

滞在時間はページを開いてから別のサイトに移動するまでの時間です。

滞在時間が長ければそのページをユーザーがじっくりと見ていると予想できるので、ページの内容がそのユーザーにとって興味深い内容であると推測できます。

ユーザー

知りたかった内容だからじっくり読もう!

過去に長文SEOや網羅性のあるコンテンツが流行った頃は滞在時間がランキング決定要因に強く影響していたのかもしれませんね。

最近では長文よりも検索クエリに対して端的に結論がわかるコンテンツが伸びる傾向が見られたりもしているので、単純に滞在時間だけを伸ばせばよいという問題ではなく、このあとに述べる直帰率などとも関連していそうです。

一般的に滞在時間を伸ばすためには

  • 長文のコンテンツにする
  • 内部リンクを貼って関連コンテンツへ誘導する
  • 動画など見るのに時間がかかるメディアを挿入する

などの方法があります

直帰率・離脱率

直帰率はユーザーがその1ページしか見ずに他のサイトへ移動した場合の割合です
離脱率は2ページ以上見られた後に別のサイトへ移動した場合の割合です。

基本的に直帰率と離脱率は低いほうがそのページへの興味を持っていると考えられるので良いと考えられます。

しかし直帰・離脱する行動パターンには知りたかったことを解決してしまった場合にもとられます

ユーザー

知りたかった内容だから次のことを調べよう!

したがって直帰率・離脱率単体ではなく、滞在時間やその後のユーザーの行動と合わせて順位決定要因になっていると考えられますね。

CTR(クリック率)

CTRは検索結果でページが表示された時にクリックされた回数の割合です。

CTRは高いほど検索クエリに適した内容である可能性が高まるためSEO的にも有利であると考えられます。

ただし、クリックするかどうかユーザーが判断する基準として、タイトルとデスクリプション、そしてサイトのドメインといったページの表面的な部分になります。

したがって、クリックされた後に直帰率や滞在時間が短いと検索画面での表示とページの内容に乖離があると判断されるので、釣りタイトルのようなものをつけてしまうとSEOにおいてマイナス評価になってしまうでしょう。

ユーザーの行動データからSEOのために改善すべき事とは

最後に滞在時間・直帰率・離脱率・クリック率からページをどのように改善すればよいかですが結論「どーでもいい」です笑

なので、Google がクリックデータを検索結果に直接反映させているかどうかを追求するのは、知的好奇心を満たす以外には意味がないことだと僕は言ったのです。

やるべきことを粛々と丹念に実行していく、これが SEO の基盤です。:)

参考

例えばクリック率と直帰率が高いページがあったとします。

考えられる可能性は以下の2パターンです。

良いユーザー行動のパターン

1つは検索クエリに対してユーザーが知りたいタイトルかつ、内容も満足するページであるパターン。

この場合は、クエリによって滞在時間の長短は変わる可能性が高く一概にはどちらが良いかはわかりません。

しかし、直帰した後のユーザーの行動として知りたい内容を知れたということで、次は違うことを検索するか、検索をやめるかという行動を取る可能性が高いですね。

悪いユーザー行動のパターン

2つ目は検索クエリに対してユーザーが知りたいタイトルではあるが、内容が全く伴っていないページのパターン。

このパターンの場合ももしかしたら知りたい回答がすぐ見つからなかったため滞在時間が長くなってしまったという可能性もありますので滞在時間の長短でどちらが良いかはわかりません。

しかし、直帰した後の行動でおそらく知りたい内容を知れなかったため同じクエリで違うページをクリックしたり、似たようなクエリで再度検索したりという行動を取る可能性が高いです。


つまりデータが計測できない部分のユーザー行動によって数値をどのように解釈するべきかは変わってしまうので、結論ユーザー行動からSEO対策を行うというのは得策ではないとわかるかと思います。

Googleの公式ドキュメントでも以下のような記載があります。

コンテンツを読み終わったユーザーは、あるトピックについて、目的を果たすのに十分な情報を得たと感じることができますか。
コンテンツを読んだユーザーは、有益な時間を過ごせたと感じられますか。

公式ドキュメント
上杉

結局はユーザー第一のコンテンツをコツコツと作っていくことが評価されるためには一番重要ということですね

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