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会社の成長を映像に残す、というブランディング――10年前、どんな会社だったか説明できますか?

上杉上杉
10年前、どんな会社だったか説明できますか?映像で会社の歴史を残しましょう

十年前、自分の会社がどんな会社だったか。その頃の空気を、いま“映像で”見返せる会社は、実はほとんどありません。

動画やSNSの発信は、すぐ数字に出ないからと、つい後回しになりがちです。目の前の仕事で手一杯のとき、「記録なんて、落ち着いてから始めればいい」と考えるのは自然なこと。そうやって記録を後回しにしたまま走り続けている会社は、めずらしくありません。

でも、会社の「歴史」だけは、あとからつくろうと思ってもつくれません。残せるのは、今この瞬間からだけです。しかも、時間をかけないと絶対に手に入らない価値が、そこにはあります。ここで紹介するのは、それを会社を立ち上げた日から実践してきた、ある人材派遣会社さんの話です。まだ社員が数人だった頃から発信を続け、わずか2年ほどで300人規模まで急成長。その全過程が、いま映像として丸ごと残っています。

「昔どんな会社だったか」は、時間とともに消えていく

多くの会社のホームページには「今期○期目」と書いてあっても、昔どんな会社で、どうやって大きくなってきたのかは、ほとんど残っていません。よく見かけるのは、こんな状態です。

  • 創業期の空気も、社員が数人だった頃の顔ぶれも、記憶のなかにしか残っていない。
  • 「あの頃はこうだった」という話は、語れる人がいなくなれば、そのまま消える。
  • いざ記録しようと思ったときには、もうその“今”は過ぎてしまっている。

見た目や規模の話ではありません。過ぎた時間は、あとから撮り直せない――これが本当のところです。会社が歩んできた過程そのものは、あとからお金を出しても買えない、その会社だけのものだからです。そしてこの会社さんは、その“過程”を、最初から手放さずに持っていました。

「昔どんな会社だったか」は、時間とともに消えていく。創業期の姿は、右へ行くほど薄れ、やがて記憶にしか残らなくなる。

立ち上げた日から、成長の過程を止めずに残してきた

この会社さんは、まだ小さかった創業時からYouTubeで発信を続けてきました。社員が10人、20人、30人、50人、100人……と増えていき、わずか2年ほどで300人規模にまで急成長しています。派遣会社としてのこの伸びは、もちろん会社さん自身の力によるものです。

私が担ってきたのは、その急成長の全過程を、一度も止めずに映像として残し続けることでした。10人だった頃の空気も、100人を超えた頃の顔ぶれも、そこで働く人のインタビューも、ぜんぶ記録に残っている。派手な施策ではありません。けれど、後から絶対に取り返せない“今”を、毎回きちんと積み重ねていく――それが、この仕事の中身です。

創業から今まで、全過程を止めずに映像で記録。社員10人→300人へ、成長の過程がフィルムのように積み重なっていく。

数字には出ないけれど、いちばんじわじわ効く「継続運用」

正直に言えば、これはすぐ数字に出る施策ではありません。だからこそ、いちばん後回しにされ、いちばん続かないものでもあります。

でも、時間をかけないと、絶対に手に入らないものがあります。「立ち上げからここまで、こうやって歩いてきた」という記録の厚みです。理由はシンプルで、これは一本の動画では作れないし、半年でも作れないから。続けた年月そのものが、そのまま価値になる――ここが、単発の制作と継続運用の、いちばん決定的な違いです。同じ一本の動画でも、“何年ぶんの積み重ねの中の一本か”で、重みがまるで変わります。

単発の制作は薄い一枚だが、継続運用は続けた年月ぶんの記録が厚く積み上がる。

この会社さんの軌跡は、これからもずっと映像として残り続けます。「ここまで歩んできた」という事実が積み重なるほど、会社の信頼とブランドは、目立たないところで確実に厚みを増していきます。すぐに数字で測れないぶん見送られがちですが、時間しか作れないからこそ、早く始めた会社だけが持てる資産です。私が動画の“継続運用”にこだわる理由の一つが、ここにあります。

少し先の話もしておきます。いまや、会社にホームページがあるのは当たり前です。けれど十数年前は「うちにホームページなんて必要?」という会社も、めずらしくありませんでした。同じことが、映像でも起きつつあります。会社のYouTubeチャンネルがあって当たり前――むしろ、無いと「どんな会社なのかよく分からない」と受け取られる。そんな時代が、すぐそこまで来ています。だからこそ、当たり前になってから慌てて始めるより、いまのうちから積み重ねておいた会社が、その時いちばん厚みのある状態で立っていられるのです。

その積み重ねは、採用の「受け皿」にもなっていた

面白いのは、この地道な積み重ねが、まったく別の場面でもちゃんと効いていたことです。この会社さんでは、2年かけて残してきた社員インタビューや日々の記録が、そのまま採用の“受け皿”になり、採用媒体を見た人の背中を押していました。歴史を残す継続運用は、会社のブランドを育てながら、そのまま採用の成果にもつながっていたのです。

積み重ねた映像が、そのまま採用の受け皿になる。募集要項を見て迷っている人の背中を押し、応募の一歩を後押しする。

続けた年月は、あとから買い足せません。だからこそ、「落ち着いてから」と待つほど、二度と撮れない“今”が過ぎていきます。すぐ数字に出なくても、今日から一つずつ残しておく。その一手間の積み重ねが、何年か先に、この会社さんのような“いちばん確かなブランド資産”になっていることがあります。

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