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トップ 事例採用を強くするリアルを映すほど、採用は合っていく——アンチコメントばかりの営業マンの密着動画を、公開し続ける理由

リアルを映すほど、採用は合っていく——アンチコメントばかりの営業マンの密着動画を、公開し続ける理由

上杉上杉
驚くほど採用に繋がる。密着社員ドキュメンタリー!

採用の発信では、つい会社の良いところばかりを見せたくなります。働きやすさ、仲の良さ、やりがい——見せて悪いものではありません。ただ、良い面だけを並べた採用は、入ってから「思っていたのと違う」を生みやすい。とくに営業のように、数字を追い、ときに上司から厳しく詰められる場面が避けられない仕事ほど、そのギャップは大きくなります。

ここで紹介するのは、ある会社の採用動画で、あえてその”厳しい場面”まで映し続けている話です。良いところだけを切り取らないことが、結果として入社後のミスマッチを減らし、合わない人が応募前に自分から抜けていく——そんな効き方をした事例です。

良いところだけ見せた採用は、入ってから裏切られる

営業という仕事に、数字はついて回ります。ノルマがあり、達成できなければ上司から詰められることもある。これは、営業を抱える会社であれば、業種を問わず避けにくい現実です。

にもかかわらず、採用の場面ではその厳しさが隠されがちです。求人票にも、会社紹介にも、明るい面だけが並ぶ。すると何が起きるか。入社した人が、聞いていた話と現場のギャップに戸惑い、「思っていたのと違う」と早々に離れていく。良いところだけを見せた採用は、いちばん肝心なところで裏切られるのです。

だから、上司に詰められる場面まで映した

この会社で制作したのは、一人の営業マンに密着したドキュメンタリー映像でした。会社のPR動画ではありません。主役は、一人の社員。日々どんな仕事をして、どんな壁にぶつかっているのか、そのリアルな姿をそのまま残しています。

そこには、ノルマに追われ、上司から厳しく詰められる場面も映っています。公開直後は、否定的なコメントが目立ちました。「こんな上司の下で働きたくない」「パワハラでは」——外から一場面だけを切り取れば、そう見えるのも無理はありません。

良い面だけ見せる採用は入社後のギャップが大きく「思ってたのと違う」で早期離職。厳しさも含めてリアルを見せる採用はギャップが小さく定着する。

それでも、私たちはこの映像を公開し続けています。理由は、はっきりしています。

まず、この営業マンと上司は、信頼関係の上でのやり取りです。今も良好にやっている。ただ、当人同士では通じ合っている厳しさも、外から切り取って見れば、実際より角が立って映ってしまう。それは仕方のないことです。それでも公開するのは、リアルを映したいからに他なりません。良いところだけを切り取らないのは、この会社でずっと続けてきたやり方と同じです(→ 働く人の顔が見える発信)。

リアルを見せると、採用は二つの意味で”合って”いく

厳しい場面まで見せることには、二つの効き方がありました。

ひとつは、入社後の「思っていたのと違う」が、起きにくくなること。厳しさも含めて先に見えているぶん、入ってから現実とのギャップに驚くことが減ります。しかも、リアルは悪い方にばかり転ぶわけではありません。実際、面接でこの上司が直接話すと、「思ったより優しかった」という声も出る。映像で”怖そう”に見えていたぶん、本人と会って印象が上向くこともあるのです。

もうひとつは、合わない人が、応募前に自分から抜けていくこと。連絡をくれた段階で映像を見て、「ちょっと怖そうなのでやめておきます」と離れる人もいます。一見すると応募の取りこぼしですが、そうとも言い切れません。正直に言えば、あの程度の厳しさで応募をやめるなら、入ってからのほうがずっと厳しい。だからこれは、取りこぼしというより、相性の合わない人が早い段階で自然にふるい分けられる仕組みでもあるのです。

密着ドキュメンタリーでリアルを見せると採用は二方向に効く。①入社後のミスマッチが減る(面接で「思ったより優しかった」も)。②合わない人は「怖そうなのでやめます」と応募前に抜け、自然にふるい分けられる。

良し悪しを切り取らず、リアルを映す

耳あたりの良いところだけを並べた採用は、応募の数こそ集まっても、入ってからのミスマッチを抱え込みます。反対に、厳しさも含めてリアルを見せる採用は、最初から相性の合う人が残っていく。数は減っても、続く人が増える。

だから私は、採用の発信で「良い面だけを、きれいに並べる」発想から一度離れてみることをおすすめしています。厳しさも、迷いも、そのまま映す。それが、入社後の「思っていたのと違う」を減らし、合う人だけが手を挙げてくれる採用につながっていく。リアルを映すほど、採用は合っていく——この会社の一本の映像が、それを教えてくれました。

良い面だけを見せて数を追う採用から、リアルを見せて相性で選び合う採用へ。その入り口は、社員一人にありのままカメラを向けてみることから始まるのかもしれません。

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この会社とは、立ち上げ期から複数の切り口で運用を続けています。あわせて読むと、一本一本の施策がひとつの長い関係の積み重ねであることが伝わります。